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コラム:医療かわら版 行田中央総合病院 副院長 川島 治さん
第5回: 7月 水の事故について(2004/6/30) 暑さが厳しく水の恋しい季節となりました。この季節、水の事故によって全国で年間6000人以上が死亡しています。4歳以下では約300人で、交通事故と並んで事故死の第一の原因です。子どもにとって一番危険な場所は海やプールではありません。溺死の半数が自宅の浴槽・洗濯機で起きています。水深5cmでも赤ちゃんは溺れるといわれています。子どもから目を離さない事は勿論ですが、お風呂に水をためておかない事などの注意も必要です。 屋外では、子どもへの注意が最も大切ですが、大人も食直後や、飲酒後は平衡感覚・自律神経機能が低下し溺れやすくなります。 もし溺れたらまず落着く事。そして慌てて服や靴を脱がないこと。服には浮力や保温力があります。そして脱 衣で体力を消耗しないことが大切です。生き延びるためには、泳ぐ必要はありません。浮いていればよいのです。 必死にクロールで泳ぐのが一番危険です。「ちょうちょ泳ぎ」と言われるエレメンタリーバックストロークが最良と言われています。(詳しくは着衣水泳の講習会等を参照して下さい。) 溺れた人を見かけて、最も重要な事は慌てて飛び込まないことです。泳ぎが得意な人でも、着衣下で相手に抱き着かれて溺れてしまうことが多いのです。まずレジ袋・ペットボトル等(ランドセル・バックでもOK)つかまるものを投げること。引き上げた時に意識があればまず助かります。あとは保温に注意し、吐物による窒息を防ぐために横向きで寝かせること。また溺れた直後に異常がなくても数時間経って呼吸状態が悪化する事があるので病院受診をして下さい。 たとえ呼吸が止まっていても、決して諦めずに救急車がつくまで人工呼吸(口対口)をして下さい。溺れた反射のため喉頭けいれんで呼吸が一時的に停止しているだけの場合もあります。 当院の救急外来にも溺水が年に10名以上搬送され、残念ながら救命できない例もあります。生死を分けるのは早期の発見と救命処置の開始時間です。自宅近くの池に溺れて心臓呼吸停止から2時間を超える救命処置にて救命できた小児もありました。 心肺蘇生法の講習をまだ受けていない人は市内消防署で是非受けて下さい。そして事故のない楽しい夏を過ごして下さい。
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■■第1回: 3月 花粉症について(2004/2/27)