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第12回:2月 ノロウィルスって何?(2005/1/30)
ノロウィルスは新しい病気ではなく、冬場によく見られ嘔吐・下痢・発熱を主症状とする、お腹の風邪です。当院にも多い日で10人以上受診されておりまだまだ収まる様子はありません。
この病気を理解する上での大切なポイントは、嘔吐・下痢等の症状は、体がウイルスを追っ払うために必要な生体反応で、これを抑えようとすると返って直りが悪くなる場合があるということです。つまり闇雲に吐き気止め下痢止め解熱剤等を服用することは禁物です。脱水をうまく予防できれば嘔吐や下痢によって自然にウイルスは排除され、ほぼ三日程度で軽快します。又このウイルスに効くワクチンや特効薬はありませんので、医療機関を受診して薬を飲ませたからといって早く直るものでもありません。
家庭での対応で重要なのは「吐き癖(はきぐせ)」についてです。続けて激しく吐くと脱水を心配するあまり、すぐ水分を上げてしまいがちですがこれは逆効果です。一度吐き始めると嘔吐反射が継続して起こり、胃の中に水分がほんの一口入っただけで嘔吐を誘発します。嘔吐の際、飲んだ物に混じってその数倍の胃液や腸液が吐き出されるので、慌てて水分を上げればあげるほど脱水を悪化させてしまい、見ているご家族もパニックになってしまうという恐ろしい結果になります。
最後に吐いてから最低2時間以上間隔をとってからほんの一口だけ水分を上げてください。その際冷たいもの・油もの・果汁は避けて、スポーツ飲料・お茶・味噌汁の上澄みがよいでしょう。
予防は手洗いと加熱が中心です。伝染力が強いため家族中がうつることがよくあります。特にお子さんの吐物や下痢の始末の際に感染することが多いようです。手洗いは石鹸でウイルスを洗い流すことが必要です。加熱は85度1分間が必要です。突然の嘔吐には正しい対処法を知って冷静に対応してください。くれぐれも「吐き癖」の罠に掛からないように。 |