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コラム:健康快適生活塾 (株)スポーツフィールド 矢野史也さん
第1回:こつこつ貯筋を(2004/1/27) 基礎代謝と中年太り 40歳くらいになると、若い頃の体型から大きく変化し、いわゆる中年のカラダつきになってきます。人は、生きている限り体熱産生(カロリー消費)を続けます。つまり、安静にしている時にもカロリーは消費されるということです。これを基礎代謝といいますが、人が1日に消費する総カロリーの60から80パーセントくらいをこの基礎代謝が占めています。基礎代謝は加齢と共に低下し、40歳くらいになると20代のころと比べ10パーセントほど小さくなってしまいます。 10パーセントというのは、60キロの男性なら1年で5万キロカロリーくらい消費カロリーが少なくなるというこというです。これは、基礎代謝の差だけで見ると一年で体脂肪が5.5キロも増えることを意味します。更に活動量も少なくなるため、筋肉の量も落ちていきます。こうして、立派な中年のカラダが出来上がります。 老化と筋力低下 筋力の低下は老化現象の一つとしてとらえることができますが、歳を取ることによって活動量が低下するために筋力が落ちるという側面も見逃すことができません。筋肉は、適度に使えば太く強くなりますが(活動性肥大)、使わなければ細く弱くなってしまう(廃用性萎縮)性質をもっています。人間のカラダは、筋肉を収縮させることで関節を動かし活動できる仕組みになっていますので、細く弱くなった筋肉では自分のカラダを思うように操ることができなくなってしまいます。 筋力の重要性とトレーニング効果 QOLという言葉がありますが、いつまでも元気で自分の生活を楽しむためにはある程度の筋力が必要になります。例えば、30歳の時の脚伸展力(膝を伸ばす力)は70歳になると半分くらいまで低下してしまいます。つまり、30歳の人が片足でカラダを支える筋力が、七十歳になった時の自分の筋力だと考えれば分かりやすいと思います。30歳の時、片脚で「しゃがみ立ち」(スクワット)ができない人は70歳の時には両脚で立ち上がることができないということになります。人の手を借りなければ立ち上がれないということです。このように考えるといかに筋肉(筋力)が大切かが分かります。 最近、アメリカでは高齢者に対する筋力トレーニングの効果を実証するデータがたくさん発表されるようになりました。90歳前後の男女に8週間トレーニングをさせたところ、脚伸展力が2倍に増加したというデータもあります。これは、トレーニングは何歳から始めても効果があることを示しています。 アクティブ・ライフスタイルで貯筋 スポーツクラブに通ったり戸外でウォーキングするのもよいと思います。これまでに、運動習慣のなかったかたは、特別にスポーツしなければなどと考える必要はありません。まず、普段の生活の中で活動量を増やす工夫をすればよいと思います。歩く時間を多くしたり、階段を積極的に利用するなど意識してこまめに動くことが大切です。歩数計をつけるだけでも知らずと歩数が増えていき活動量が増加します。無理して何かを使用などとは考えないで、これならできるということを見つけることです。 お金は使えばなくなりますが、筋肉は使えば貯まっていきます。基礎代謝も高まり、骨まで丈夫にするという利息まで付いています。人生をいつまでも楽しむためには貯金も大切ですが、貯筋はもっと大切なのことかもしれません。
これまでの健康快適生活塾
■■第6回: 水中散歩(2004/10/13)
■■第1回:こつこつ貯筋を(2004/1/27)