遠き日々 「埼玉県立行田女子高等学校 九十年誌」より
-- ありがとう吾が母校 高校九回卒 -- 須郷 和美

 行田女子高等学校に入学して以来半世紀がたちました。五十年、それは私にとっては勿論のことですが、すべての人にとっても長くて重い歴史であると思います。
 行田女子高等学校は、九十年の時を刻んできましたが、その校名は今年限り。平成十七年度からは、三校が統合され新しい高校として、新たな歴史を作っていくことになります。
 頭では分かっていてもやはり寂しさはひとしおのものがあります。
 最近、健康のためもあり主人と早朝の散歩を始めました。旧校舎のあった現在の中央小から忍城址を廻り、市役所脇の「浮き城の径」を経て水城公園というコースです。
 散歩の度にいろいろな事が思い出されます。
 当時この辺りは、旧校舎と旧南小(現市役所)をはさんで沼地が広がり、校歌にも歌われている通り葦が繁り、よしきりも飛びかっていました。
 校舎もずっしりと落ち着きがあり、素晴らしく、中学校にはない階段教室もありました。そこで勉強するとき、「ああ高校生になったのだ」と強く実感したものでした。
 運動会も、文化祭も一生懸命取り組みました。三年生の文化祭では、音楽部、演劇部に加え、私たち英語研究会も、英語劇「コゼット」を演じました。下級生のかわいらしい人が主役のコゼット、私はあの意地悪なテナルデュア夫人でした。今のようにビデオでもあったらと思いますが、なくて良かったのかもしれません。
 思い出はつきず、次々と当時の事が懐かしくよみがえってきます。
 本当に楽しい学校生活でした。先生方、先輩、後輩、そして高校九回同級生に、改めて感謝とお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました皆さん! そして吾が母校!

※昔の行田を知る手がかりに、後世に伝えるきっかけに掲載させていただいています。
※今回で、遠き日々の連載は終了です。ご愛読ありがとうございました。

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