| 現在、食に関心のある方は多いことでしょう。日本の食料自給率40%ほど、小麦や大豆の加工品は軒並み高騰して家計を圧迫し、残留農薬や偽装など食の安全を脅かす事態に誰もが無関心ではいられません。さて、行田の街を一歩出ると多くの田んぼに稲穂が重く垂れて、騒ぎは一体どこのことだろうとさえ思えます。知ってますか? 行田は埼玉県でも有数の穀倉地帯なのです。 安全安心、かつ温室効果ガス(CO2)を発生しない低炭素農業には地産地消が一番と考える方も多いでしょう。行田の農業を活性化することはできないのだろうかと考えている折、6反(100m×100mが1反)ものイチジクを栽培している長島廣三さん(須加)にお会いできました。 ほぼ300m×100mのイチジク園2つを栽培して、さぞかしイチジクの木が林立して大変な作業を強いられてるだろうとお伺いすると、確かに広い園内に拍子抜けするほど背が低く作業しやすい高さに横に伸びるイチジクの木に、テレビで見た先進農業の様子が重なり、行田の地でこんなに栽培者にやさしい農業が実践されているとは・・と感動でした。 長島さんは元々足利の足利フラワーパークに勤めながら米を作り、1999年から専業でイチジクの栽培に取り組んでいます。加須農林振興センターで、隣の騎西町では米余りで休耕田になった田んぼを空けておくのはもったいないと、イチジクの生産を奨励していると聞き、頑張っている所で学び実践したいと、騎西町の農協を訪ねてイチジク組合への加入を申し出ると、「他所の市の者は入れないんだよ」と残念な返事。それでも熱心にお願いして組合に入れてもらえ、現在も騎西町の組合員だという。 「振興センターには地区毎に担当者がいて指導します。組合があると専門の人が居て、シーズンになると講習をしたり、栽培や肥料のこと、販売段階での農薬のことなど、年々細かくなる注意に対応して指導してくれるのは実にありがたい」と話す。 長島さんは、『土づくり・減化学肥料・減化学農薬』の3つの技術に一体的に取り組む農業者
・愛称「エコファーマー」を導入している。エコファーマーとして、農薬や肥料など、多くの記録をつけ、栽培中や販売時に資料の提出・確認を受ける面倒な作業をする。 「エコファーマーのマークが付いている食品は、お客さんに安心して食べていただけるんです。近くの畑で農薬をまいて、風向きでたまたまそれがかかってしまう、そんなもらい農薬でも、罰金を科せられたり営業停止になります。だから、安心して購入し、値段は同じでも売れ行きは良いですね」 長島さんは自家製のEM菌(有用微生物群)を活用した有機肥料栽培を実践している。「イチジクに甘みが増すんですよ」と笑みがこぼれる。 長島さんのおいしいイチジクは10月いっぱい頃まで、JAほくさい農産物直売所、道の駅はにゅう、キヤッセ羽生で購入できます。お問い合せは長島果樹園048-557-1755まで。 次回は、長島さんのいちじく饅頭など菓子製造業者としての一面を紹介します。 |